日帰り小旅行・室蘭 酒屋と駅弁とか(2017.6)
日本酒の本を読んでるとちょくちょく出てくる室蘭の酒本商店という酒屋がずっと気になってた。
店主は昔の日本酒漫画「夏子の酒」の主人公の利き酒能力のモデルになったとか、札幌で日本酒イベントを開くこともあるとか、北海道新聞の記事で見かけたりとか…。
そして何より、俺の好きな、燗で美味い銘柄を多く扱っているのだ。
室蘭にはなかなか行く機会もないので、酒本商店をメインに据えて日帰り小旅行をば。
高速バスで室蘭へ
札幌から室蘭へは、JR特急・JR普通列車・高速バスの選択肢があるが、安いので高速バスで。所要2時間強なり。
ローカル列車で日本酒旅って名前のブログだけどローカル列車が全然出てきませんねはい。旅はしてるんだけど旅行記書くのがえらい時間かかるので、なかなか着手できてないでござるの巻。
札幌から道央自動車道に乗って南下。
白老の社台ファームと思われる。写真左の方に豆粒のように写ってるのがお馬さんです。
バスは登別インターで高速を降りて国道で室蘭に向かうルート。鬼が出るぞー。
行きも帰りも登別で乗り降りする外国人観光客がいた。JRの方が分かりやすいと思うんだが、よく調べて来るもんだ。
登別温泉の宿泊者数は外国人の割合が半数を超えたんだそうで。うへへうへへ。
東室蘭駅
そして東室蘭駅到着。冒頭の写真がそれでございます。
室蘭と言えば焼き鳥、カレーラーメン、製鉄工場の街、ボルトでできたボルタ君、白鳥大橋といったところか。
カレーラーメンは味の大王が有名ですな。食べたことあるので今回はスルーで。
駅弁購入
母恋(ぼこい)めしというのが有名。売店に行ってみたが、この1種類のみだった。
時間は12時前、3個残っていたのだが、売店で土産物を物色しているうちに気付いたら無くなってしまっていた。
よく見ると、レジでおばさんが母恋めしを3つ一気に買おうとしているまさかの展開。精算前だったので、掛け合って1つ譲ってもらったのであった…。
「札幌から来たの?私は地元だからいつでも食べられるからいいよ」てな具合で…。いや、なんで一気に全部買うし。
※電話予約ができるらしい。どうしても欲しい場合は予約が良さそう。
ローカル列車で小旅行
酒屋は半島の先の方にあるのだが、半島を陸伝いに進むと、行って帰ってくるだけになって味気ない。
というわけで半島にかかる白鳥大橋を渡るバスに乗る。そのためにローカル列車で2駅移動。
地図にするとこんな感じ。うーん、実に分かりやすい!
豊浦行き普通列車。1両編成の車内は学生でまあまあ混んでる。
崎守駅
母恋めし
バスの時間まで30分あるので母恋めしをいただく。ベンチすら無い駅だが。
母恋めしの正体は、ホッキ貝ごはんのおにぎりなのである。
貝に入ってるのが見た目にもグッド。
ホッキの鮮度が全然違う。その辺の居酒屋で食うホッキ刺身なんかとはワケが違う。鮮度がいいと歯ごたえが違う。つまり、美味いのだよ。
なぜか卵とチーズの燻製が入ってたのだが、これも程よい味付けで地味に美味かった。
1200円ぐらいしてて正直高かったけど、高いだけのことはあるなあって。
最優秀賞受賞とか書いてるすげえと思ったが、よく見たら郷土料理コンテストって書いてた。ローカルなやつでしたか。
さて、出かけよう。
路線バスで白鳥大橋越え
というわけで、白鳥大橋を渡る路線バスに乗る。この路線は休日は1日3本しかないので、これに乗れるように計算してきたのである。
さっき汽車で来たのとは別の線路が通ってる。貨物線だと思ってたのだが…あれれ。2017年3月まで走ってた特急オホーツクの車両がこんなところに。
寝台特急北斗星の廃止後、車両は室蘭の引き込み線に入った後そこで解体されたと聞いたが、それがこの場所なんだな…。
ということはこのオホーツクはここで解体される運命なんだな…南無。
ちなみに在りし日のオホーツク号。(2010年、丸瀬布駅にて)
(追記)調べたところ、崎守埠頭からタイに輸出されるんだそう。第二の人生というやつですな。
JR北海道が室蘭港引き込み線を今年も活用【室蘭】|北海道ニュースリンク
そしてバスは白鳥大橋へ。
しまった、バスの中からだと橋の写真が撮れないじゃないか。こんな写真しかない。。。
道の駅があるので寄り道してもよかったんだけども。白鳥大橋もよく見えたと思うが、時間の関係上スルーで。
イルカウォッチング、水族館もあるとか。母恋めし作ってるのはここらしい。
いろいろスルーしてバスを降りる。
道路の名前についてる3・4・215とかいう数字が気になる。岩内とか恵庭でも見たことあるが、札幌には無いし道外でも見たことない謎。
酒本商店
そして酒本商店に到着。帰りのバスの時間まで滞在20分。バスは1時間に1本なので…。
sakemoto.orgうっひょー。花垣、杜の蔵、日置桜、竹鶴、神亀、残草蓬莱…etc、テンションの上がる品ぞろえ。オリジナル商品の俊也(しゅんなり)というのが欲しかったが売り切れてたので、別のオリジナル商品・蘭の舞を選ぶ。
俊也は室蘭の隣の伊達市産米を使って神奈川県の残草蓬莱の蔵で造ってもらったオリジナル。
蘭の舞は室蘭市産米を使って鳥取県の日置桜の蔵で造ってもらったもの。札幌の飲み屋で飲んだことあるんだけど、しぼりたてというのがラスト1本残ってたのでそれを。
北海道なんだから北海道の酒蔵で作ればいいじゃないと思う向きもあるかもしれんが、函館・室蘭といった道南地方には酒蔵が存在しないし、北海道にはバリバリ燗でいける酒を造ってる蔵って少ないのよね。しゃーない。
ちなみに北海道の二世古酒造で作ったオリジナル商品・北力というのもある。北海道の日本酒だとちょっと前までは金滴がアツかったが、今は二世古だな。
店主はいなかったが、店員さんによくしてもらったのであった。買ったのは生酒だったので保冷剤を入れてくれたり。
先客が帰って他の客がいなくなったので、室蘭や札幌の居酒屋を紹介してもらってバスの時間ギリギリまで話してきた。
帰りのバス停は目の前。来た時のバス停とは違うところ。
バス停に「酒本本店前」とある通り、ここは本店。東室蘭駅の近くに支店があり、そっちのほうが行きやすい。次はそっちかな。
室蘭駅
ここから札幌行きの高速バスに乗れるんだけど、ちょっと時間があるので、支線の駅を訪問しに行く。
電化区間なのに普通列車が汽車なのはデフォですな。札幌近郊でも増えてる。電車よりディーゼルカーのほうが安いからだそうで。まあJR北海道だからしょうがない。
そもそもJR北海道で電車が走れる区間が数えるほどというのはおいといて。
室蘭駅の隣が母恋駅。母恋めしはここでも売ってる。
今回はスルーだけど、ちなみにこんな駅。(2010年撮影)
御崎駅
その次の御崎駅で降りる。札幌行きの高速バスはここからも乗れるので。
ホームの左側にも線路があった痕跡が。工場の多い場所なので昔は貨物列車もあったんだろうなあ。
キオスクって一部の大きい駅を除いてほとんど無くなってしまったなあ。近所の駅にもあったんだけど。
さて帰るとするか。
意外と混んでて、登別で満席になってしまった。
というわけでおしまい。
酒本でカタログもらった。取扱い全銘柄が網羅されてる意外と厚いやつ。
これがオリジナル商品ですな。
噂にたがわぬいい店だった。美瑛の土井商店というのも気になるので次はそこかな。
あっ、土井商店って4日前に旭川に移転したらしい…まじか。